当時、私はフルタイムで仕事をしていました。
いわゆる一般事務、というやつです。

小さな会社でしたので、事務員は私一人。
大変さもありましたが、自分の自由にできるところもあり、日々そつなく仕事をこなしていました。

心身へと現れた変化


ところが、ある年の冬も近づいてきた頃から、虚無感に襲われるようになったのです。
なんだか、心に小さな欠けが起こったような感じ、といったらいいのでしょうか。

その時は多分、日も短くなってきて季節的に憂鬱な感じがしているのだろう、そんな風に思っていました。


ですが、その年は身体にむくみが出たり、帯状疱疹にかかったり、とあまり体調が思わしくないことが続いており、内科にもかかっていたのです。

これがそもそも身体からの “シグナル” “予兆” だったのかもしれません。

夫婦喧嘩が大きなショックに


その冬、家で元ダンナとケンカをしました。

本当に些細な事からだったと思います。子供や私に対しての理不尽な物言いに私が反発したのです。

ですが、そこから今までの中で一番酷いケンカに発展しました。

「女性に手は出さない」というのが信条、などと言っていた元ダンナでしたが、

その時の私は、胸ぐらつかまれて床に投げ飛ばされたのです。

そんな事も初めてでしたので、もちろん驚きもありました。
ですが、私もかなり気が強い方でしたので、
やれるもんならやってみろー! くらいに、その時は必死に構えました。

ただ――

その時、その場にいた子供達が、遠巻きに見ながら「どうしていいかわからない」といったように固まったままだったんです。

子供にしてみたら、父親は怖いものという意識があったのでしょう。
でも… 私は、かばって欲しかったんですよね。

急にこの世にポツネンと取り残された感覚になりました。

そして

自分はこの家族のためにずっと盾になってきたつもりだったのに…

私ってなんだったんだろう?


そう思った瞬間、

張り詰めた糸が切れたような、

細い枝がポキリと折れたような、

そんな気がしました。

 

仕事にならない…!


それから程なくして、仕事中に異変は現れました。

頭の中に霞がかかったようになり、ぼんやりとして考えがまとまらなくなってきてしまったのです。

普段行っている作業が思うようにできない。集中力も落ちてしまう。

身体も疲労感が激しくなり、眠れないようにもなりました。


焦りと不安の中、思ったのです。


嗚呼、これは普通じゃないな。

病院に行こう、と。